慶應義塾大学病院細胞培養加工施設（KHCPC）の管理
細胞培養加工施設（Cell Processing Center : CPCもしくはCell Processing Facility）は、再生医療等の安全性の確保等に関する法律（再生医療等安全性確保法）のもとで、再生医療の臨床研究あるいは自由診療に用いる特定細胞加工物を製造する施設です。慶應義塾大学病院細胞培養加工施設（Keio Hospital Cell Processing Center : KHCPC）は2019年7月に施設番号FC3190042として関東信越厚生局に届出されています。
KHCPCの一番の特色はその配置にあり、自己血・細胞採取室、手術センター、内視鏡センターが隣接しているため、細胞採取から特定細胞加工物製造、移植にいたる一連の流れをシームレスに行うことができます。細胞操作用のグレードAとして、グレードB（細胞調整室１)およびグレードB相当の部屋（細胞調整室-3内に設置されたダイダン社エアバリアブース：ABB）内に安全キャビネットを、グレードCの細胞調整室（細胞調整室2及び３）内にアイソレーターを備えます。
また、KHCPCは閉鎖系カートリッジ式セルソーター、完全閉鎖式自動細胞調製装置、および閉鎖系細胞培養装置（バイオリアクター）を備えており、これらを用いた細胞の分離、培養も可能です。KHCPC内の室圧、清浄度（空中微粒子数）、冷蔵冷凍庫、液体窒素凍結保存システムの温度、室温、CO2インキュベーター温度およびCO2濃度はリアルタイムでモニタリングされているため、これらの異常を発生後すぐに知ることができます。
KHCPCの管理者・センター長は輸血・細胞療法センターのセンター長が兼ねており、また職員等は臨床研究推進センター再生医療等支援部門の支援を受けています。KHCPCの説明は、臨床研究推進センターhttps://www.ctr.hosp.keio.ac.jp/doctors/tr/resource/cpc.htmlにもあるため、こちらも併せてご覧ください。